ヒアリに刺されると「万力で挟まれたような激痛」経済への被害も懸念
■「痒みや熱さは火傷のようで、まさに火を連想させた」
強い毒を持つヒアリの確認が国内で相次いでいる。ヒアリは南米原産で、現在ではアメリカやオーストラリア、アジア諸国などに生息する小型のアリだ。漢字では「火の蟻」と表され、刺されると火傷の様な激しい痛みが生じるという。また毒性が強く、アレルギー反応により死に至ることもある、まさに「害虫界の黒船」だ。
AbemaTV『AbemaPrime』では、実際に刺された当事者にその恐ろしさを聞いた。
「見た目も日本のアリと違って大きい。思わず大声が出ました。そのくらい痛い。全力で払った」と話すのは、2008年、南米のアマゾンで日本人の営んでいる農園を視察していた時にヒアリに刺された諸井真英・埼玉県議会議員。
足にたかっている蟻を日本にいる時と同じ感覚で放っておいたところ、突然小さな万力で挟まれたような激痛が走ったという。幸い、アナフィラキシーショックは起きなかったものの、痛みは長時間続き、腫れが起こってきたという。現地では毒を絞り出して、水でよく洗うというが、その時はどうして良いか分からなかったという。
イラストレーターの玉利ようこ氏は、留学先の米テキサス州の芝生でヒアリの巣を見つけ、物珍しさについ近づいてしまい刺されたのだという。怖さは教えられていたものの、それほど警戒はしていなかったそうだ。刺された時の痛みは10年以上経っても覚えているといい、「痒みや熱さは火傷のようで、まさに火を連想させた」と話す。「日常的にヒアリがいて、“危ないよ。痛いよ“と周りの人から聞いてはいたが、アリ塚が珍しくて。触るとワッと出てくる。その様子を見たくてやってしまった…」と振り返った。
ネット上には写真を送るとヒアリかどうかを判定してくれる「ヒアリ警察」というツイッターアカウントもできている。
ヒアリの生態に詳しく、海外の調査中に60回以上刺された九州大学の村上貴弘・准教授は「台湾、フロリダ、テキサス、メキシコ、カナダ、アルゼンチンで刺された。大体大丈夫だったが、台湾で刺された時だけ、軽いアナフィラキシーショックが出た。手の震えと動悸と吐き気、視野がおかしくなってピントが合わなくなった。2時間くらい横になって安静していた」と話す。
その一方、「ヒアリの致死率は0.001%と非常に低い。皆さんが心配しているように刺されたらすぐに死んじゃうというようなことはない。あまりそちらに目がいってしまうことは困る」と指摘、マスコミは少し騒ぎ過ぎな面があると警鐘を鳴らす。
村上准教授によると日本にヒアリの天敵になる生物はおらず、人間が駆除するしかないといい、見つけた場合は環境省や地元自治体に速やかに連絡するよう呼びかけた。
「自分で何とかしようとすると刺されたり、巣を分散させたりする可能性もあるので、できれば専門の人に任せた方がいい。捕獲も危ないので、あやしいアリがいて、どう見ても動きがおかしいという場合は通報を。刺された場合はポイズンリムーバーがあれば毒を抜いて洗うのが一番いい。その後は安静にして様子をみる。怖いのはアナフィラキシーショック。呼吸困難や手が震えるという症状が出たら、すぐに病院へ」(村上准教授)。
12日には気になる情報が入ってきた。愛知県などが、9日に名古屋港で荷揚げされたコンテナから発見された約60匹のアリが、有毒の外来種であるアカカミアリだったと発表したのだ。
村上准教授は「アカカミアリはヒアリと非常によく似ていて同族別種だ。毒を持っていて、刺されるとそこそこ痛い」と話す。
一部の専門家は、日本との貿易が盛んな地域でヒアリの分布が広がっているため、このままの検疫体制ではヒアリ上陸の可能性は更に上がるだろうと指摘している。
ヒアリが急激に日本に侵入し始めたことについて村上准教授は「ほとんど全てが中国南部の港から来ている。2005年くらいに中国に入って十数年経ったので、もしかすると中国南部で爆発的に増えているのかもしれない。元を突き止め、そこと連携しながら防除していくことが大事だ」と指摘。「アメリカの状況を見ていると、とにかく駆除費用も含めて経済的な被害が大きい。農作物を食い荒らしたり、畜産に影響を与えたり、電気設備に入り込んで停電や火事を起こしたりで、年間5000~6000億円くらいの被害が出ている」として、日本における経済的な被害が懸念されると話した。
スポンサードリンク
人気ブログランキング
人気ブログランキングへ
いつも応援有難うございます!
むしろ、広く注意喚起する意味で報道は必要。
TVは、下らない不倫ネタや離婚ネタなんかどうでもいいから、役にたつ情報を提供してくれよ!
これだけ命の危険が…とか、激痛ってアピールしてもらえば
業界は儲かって笑いが止まらなくなるでしょう。
飛んでまた違うところで卵を産みつける。
つつく様なことか?
そりゃ無謀だわ。
それを考えたら効果的な駆除を先手先手でやっていくしかないだろうね。もう定住してるようだし。
ヒアリに噛まれたら痛いのは確かだが、必要以上に不安を煽るのは如何なものか
が、それより怖いな。どうしよう。
探せば分布しているよ。
日本在来種の蟻と生息域をかけて戦うから、伝播性は遅いかもしれないけど(硫黄島では在来種の蟻がアカカミアリに駆逐されている)、今から対策を立てるべきだし、定着したと想定した対策も必要だろうな。あと正しい情報を流す事。門外のコメンテーターの無意味なコメントとか要らない。
天敵のゾンビバエも日本で解き放って自然界に影響が無いのなら、導入する事も考えるべきかもしれない。海外でそういう対策をしている所があれば、参考にするべきだな。
だって「万力で挟まれる」位、痛いんでしょ?
「万力……」このコメントどこかで読んだ事あるけど……
本当に議員本人の言葉?
「国内」カテゴリーの関連記事